アトピー体質
花粉症や気管支喘息のようなアレルギーによって起こる病気の発病には、IgE抗体をつくりやすいアトピー体質が大きく関係しています。このアトピー体質をもつ人は、いったん一つのアレルギー疾患にかかると、その後も発病時期や原因抗原を異にした、いくつかのアレルギー疾患を次ぎから次へと経験しやすいことが多くの臨床経験から分かっています。この次々と別のアレルギー疾患を発病していく過程をアレルギー・マーチと呼んでいます。
そのため、幼児期から食事性のアトピー性皮膚炎に悩まされてきたようなアトピー体質の人は、体質的にスギ花粉に対してもIgE抗体をつくりやすく、当然、花粉症にかかるリスクも高くなります。
しかし、だからといってアトピー体質の人が花粉症を避けられないということではありません。どんなアレルギー疾患もそうですが、原因抗原に対するIgE抗体をもっていても、その量が一定のレベルを超え、同時に反応する組織も一定以上に亢進しないと病気として発病することはありません。
スギ花粉症は、スギ花粉抗原に対するIgE抗体の量が発病に十分なレベルに達するまでには、通常20年から30年かかるといわれています。そのためアトピー体質の人でも、花粉が舞うシーズン中はマスクをするなどして吸入花粉の量を極力減らすなど予防に努めれば、花粉症の症状に悩まされることなく過ごせるかもしれません。